イギリスの先史時代の遺跡であるストーンヘンジの北東3.2キロの地点に存在するウッドサークル遺跡で有名なDurrington Wallsで遺跡を取り囲むような高さ5メートルの巨石が地中に100個程度埋まっている事がシェフィールド大学の考古学チームが発見した。
参考 シェフィールド大学発表文
復元するとこのようになるそうだ。シュミレーションビデオを参考
参考 復元予想ビデオ
先ずストーンヘンジですが、2009年10月に訪問した。
ストーンヘンジはBC3世紀~BC1世紀ですが、今回の遺跡のDurrington WallsはBC2500年頃だそうですから、ストーンヘンジの初期の時期にあたります。中央は巨木が沢山環状に建てられた遺跡即ち、ウッドヘンジだったようだ。勿論、ストーンヘンジ遺跡も初期の頃はウッドサークルだったようだ。
以前のストーンヘンジ紀行で感想を述べたが、最近、諏訪大社の御柱の調査や日本海沿岸の巨木御柱信仰の調査、そして出雲大社の16丈の高層社、青森の三内丸山遺跡の巨木を使用した建造物を考えると、どこか信仰的に繋がる気持ちになります。
以前の英国紀行やノルウェー紀行でも述べたが、私はストーンヘンジ遺跡は古モンゴロイドの人人が築いた文化ではないかと推測しています。根拠は何もありませんが、御柱信仰やストンサークルの日本との共通性を考えると繋がっていると思いたくなります。
複数の部族が集まり村落共同体を構成する時に各部族の先祖の墓を共同体の集落の中心に円形に造り埋葬施設を造る。各部族は対等なのです。そして、各部族の先祖英雄は神であり村落共同体には集まる部族の数だけ神々が存在するのだ。
墓には巨木のトーテムが建設され、神が墓(土地と天空(宇宙)を往き来するヨリシロとなった。今でも諏訪大社では7年に一度、上社も下社も社の四隅に御柱を建てる。御柱には鉄で出来た薙鎌が打ち込まれる。その姿は地上世界と宇宙を行き来する鳥の姿をしている。
参考 薙鎌写真
話は脱線するが、最近やたらと鳥と古代の文化に関しての本を読んでいます。例えば、『鳥の博物誌』(国松俊英)、『鳥の雑学辞典』(山階鳥類研究所)、そして、最近新しい鳥図鑑を購入した。日本野鳥の会が出版している、『フィールドガイド 日本の野鳥』です。とにかく、左膝を悪くし野外にでれないので、室内で面白そうな本を読むしかない。
ところで、万葉集には鳥の歌がどのくらいあるかお分かりでしょうか。歌総数4500首、鳥が出てくる歌は600首もあるのです。いかに万葉人は鳥を愛していたか判りますね。生活と密着していたんです。その中で鳥の名前が記録された歌は489首あるそうです。
そこで、質問です、何の鳥が一番人気だったでしょうか。多分、多くの人はウグイスと答えるでしょうね。残念間違いですね。
①ホトトギス 153首 ②カリ(雁) 65首 ③ウグイス 50首 ④タズ(ツル) 47首
⑤カモ 28首 ⑥チドリ 26首
だそうです。(出典は『鳥の博物誌)ホトトギスの項)
ホトトギスは中国では不吉な鳥として嫌われているそうですが、日本では何故か万葉時代から平安時代も好かれていたようです。私はこの鳥を戸隠高原で観察しましたが、托卵する鳥なので好きではない。自分で子供を育てず、ウグイスやモズやオナガなどの巣に卵を産みその巣の卵や子供を遺棄する生き方に同感できない。
さて、早くフィールドに出て野鳥を観察したいです。
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