アンコール・ワット正門(西塔門)を入ると壁一面に女神像のレリーフがあります。ヒンドゥー教の神で女性です。アプサラ(アプサラス)とも呼ばれ、インド神話では水の精であり天女であり白鳥にも変身するという。『ラーマーヤナ』ではアプサラーと呼ばれるそうだが、要は女神さんですね。
30年後に建造されたアンコール・トムのバイヨン寺院は仏教のお寺ですが、同じく女神さん、天女として沢山の女神像が彫られています。しかし、アンコール・ワットの方が肉感的で妖艶に描かれているように思います。
彼女が左手に持つのは払子(ホッス)というインド古来の蚊や蝿を追い払う道具ではないでしょうか。鳥の羽根とか麻の繊維を束ねたものだと思います。蓮の花を持つ女神も居られました。
女神は中国に伝わり、そして、日本でも天女として仏教の世界では描かれるようになりました。残念ながら、寒い国であり黄河流域や朝鮮半島を経由している間に、裸ではなくなりました。インドやシャムやクメールから直接伝道していれば、平等院の天井の天女も裸だったかも判りませんね。
By: Indie Jo
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