ピミアナカスすなわち、『天上の宮殿』とも『空中楼閣』とも呼ばれる建造物です。
クメールにはヒンドゥー教がインドから伝わる以前から蛇信仰が土着の宗教として、存在していました。蛇神は『ナーガ』と呼ばれ、変身するのが得意でした、特に美女に変身するのが得意だったようです。
伝説では、王は夜に皇后さんとか妃と交わる前に必ずこの蛇神様が居られる『空中楼閣』に登り、蛇神様と交わらねばいけなかったそうです。それを怠ると、国には災難が降りかかると信じられていました。
この土着の『蛇信仰』は古代のヤマトの三輪山信仰と何処か通じています。三輪山の大物主(大国主)さんは変身が得意でした、その正体は蛇だったと日本書紀は伝えています。違うのは男と女で逆転しています。ヤマトトヒモモソヒメが三輪の神の正体を見破りますがその行為により死んでしまいます。今、話題の卑弥呼の墓という説が有力な箸墓古墳の伝承ですね。
ヤマトの場合は外来の勢力である天孫族(アマテラス信仰)が土着の蛇信仰を持つ大物主とせめぎ合った歴史を語っていると、私は思います。何れにせよ、遥か何千キロも離れた日本列島にはクメールと同じ『蛇神』の信仰が存在していた事は事実ではないだろうか。
By: Indie Jo
この記事へのコメントは終了しました。